2017/04/20 09:28

彫金をする上で最も大切な道具がタガネです。
タガネを作る時に使用する鋼の棒を株と呼びます。大きさもいろいろです。
鋼の種類
・炭素鋼の赤タガネ(ヘッドが赤く色づけ)
・ハイス鋼の青タガネ(ヘッドが青く色づけ)
・超硬の超硬タガネ
用途に応じた硬さの鋼を使い分けます。
焼きなまし(金属を柔らかくする)や、焼いれ(金属を硬くする)などの作業も必要となります。

タガネは自分の手に合わせた大きさで必要な形を作ります。市販の物もありますがやはり基本は自分で作ることです。
長さの基本は指をそろえて、親指以外の四本の指の幅にもう1本分の人差し指の長さを足した長さくらいが目安です。

タガネには、打つタガネと切るタガネがあります。
打つタガネ 地金を叩いて立体的にするときに用います。
 ・坊主タガネ 先端の丸いもの。カーブが急なもの、ゆるいもの、中間のもの、などを用いて打ち出したり、へこませたりする。
 ・なめくりタガネ 先端の断面が楕円に近い形、円に近いものからドライバーの先を丸くしたような長方形に近いものまであると良いでしょう。
 ・石目タガネ 先端が針のようにとがったタガネ、デザインを金属に写すときや、センターポンチのかわりに使います。金属面に後を残さないようとがらせます。

切るタガネ 文字や絵柄を彫るときに用います。
 ・毛彫タガネ 「毛」のような細い繊細な線を彫るところからきた名称で彫るために最も基本的なタガネ。直線用と曲線用があるとよいでしょう。彫り跡の断面はV字になります。
 ・片切タガネ 片方の角を使ってタガネを傾けながら彫るタガネ、傾け具合によって彫り跡を幅広くさせたり、狭くさせたりして抑揚がだせます。
いくつかの種類を書きましたが、デザインによって必要なタガネを作ります。